2016/02/23 13:27

縁起のいいとされる植物や動物、図柄を描いた吉祥文様(きっしょうもんよう)

今回は「貝桶(かいおけ)」です。

文様に込められた願い・意味:夫婦和合



鶴や松竹梅などの吉祥文様に比べれて知名度が低い「貝桶(かいおけ)」
しかし他の文様同様、歴史と縁起の良い理由がある文様なんです。

そもそも貝桶とは、平安時代から伝わる「貝合わせ」という遊びの道具の一つ。


<貝合わせの道具>

貝殻の色合いや形の美しさ、珍しさを競ったり、その貝を題材にした歌を詠んで、その優劣を競うという遊びでした。
また江戸時代になると、内側を蒔絵や金箔で装飾されたハマグリの貝殻で対になる貝殻を探す「神経衰弱」のような遊びに変化。貝桶は、その美しく装飾された合貝を納めるために、二個一対で作られたものでした。

吉祥文様となったのも、その当時。
対になる貝を違えないところから夫婦和合の象徴として公家や大名家の嫁入り道具となり、婚礼行列の先頭で運ばれるなど、大名家の姫の婚礼調度の中で最も重要な意味を持ちました。



婚礼行列が婚家に到着すると、まず初めに貝桶を新婦側から婚家側に引き渡す「貝桶渡し」の儀式は、現在にも残る「貝合わせの儀」として人前式で行われています。

【参考】貝合わせの儀:http://www.ams-kyoto.jp/kaiawase_toppage.htm



単体ではもちろん、花や松、貝などと描かれることが多い貝桶文様。
ぜひ打掛の中で探してみてください。